2歳を過ぎたあたりから始まる「イヤイヤ期」。「魔の2歳」「魔の3歳」なんていう別名が付くほど。
子どものイヤイヤ期は自己主張ができるようになったという成長の証。
とはいえ、今まで食べられた食材が急に食べられなくなったり、食べムラ・好き嫌いなどの問題に直面するご家庭も多いのでは?
どうせなら、大人も子供も楽しくこの時期を乗り切りたいですよね。
食育・ハンズオンのプロ「サカモトキッチンスタジオ 主宰 坂本 佳奈さん」にアドバイスを頂きました。
大人でも初めて食べる食材はハードルを感じることがあるものです。ましてや子どもは初めてのことばかり。「知らない=嫌い」と思いこんでしまって好き嫌いになる場合があります。
日々の食事の中で少しずつ口にすることで慣れていき、「この食材は食べても大丈夫だ」と認識して安心して食べられるようになります。
身近な大人が野菜を美味しそうに食べることで、興味を持ち食べられるようになることも。その際は決して無理強いはしないようにしましょう。
食べ物によるアレルギーが疑われる場合は、小児科医など専門医に相談のうえご対応ください。
実際に料理をすることで食事に興味を持つことができ、「自分で作ったから食べてみよう」「食べてみたら意外と美味しかった」と、嫌いな食材を食べられるようになったという話もよくあります。
さらに大好きなお母さん、お父さんの「役に立てた!」、「自分でできた!」という達成感を経験することで、自信がつき自己肯定感を高めることができます。
初めてお手伝いをしてもらうときは、まずは簡単なことをお願いしてみましょう。
「そんな簡単なことでいいの?」と思うようなことでも、大丈夫。
お願いする際はなるべく大人は手を出さず、子どもに任せてしまいましょう。少々いびつでも、散らかっても気にせずに。
レタスをちぎってもらう、プチトマトのヘタを取る。ドレッシングと一緒にボウルで混ぜてお皿に盛れば立派なサラダの出来上がりです。
しめじなどのキノコをほぐしてもらうのもいいお手伝いですね。ピザのトッピングやお味噌汁の具にも使えるのでお勧めです。
プチっプチッとブドウの粒を房から外して小皿に分けるのも子供には楽しい経験になります。
ホットケーキの生地を混ぜたり、ごはんにふりかけを混ぜておにぎりにしたり。だんだん混ざっていく様子などを子どもと楽しむといいですよ。
初めての挑戦を見守るのは、ハラハラドキドキするもの。時間に追われたりすると思わず子どもを怒ってしまい、子どもに嫌な思いをさせてしまうと逆効果。お手伝いを実践する際は、時間に余裕のある週末などの休日がおすすめです。
前述の通り、大好きなお母さん、お父さんの「役に立てた!」、「自分でできた!」という達成感を経験することで、自信がつき自己肯定感を高めることができます。
子どもがお手伝いをできた時は、「すごいね」「上手だね」「ありがとう」「助かったよ」などなど。少々オーバーかな?と思っても出来たら思いっきりほめてあげてください。
大切なのは、お手伝いを通して子ども自身が「料理は楽しい」「自分がつくった料理は美味しい」と感じてもらうことです。
「こんな簡単なことでいいのかな?」と思っても、ステップアップの速度は人それぞれ。
子どもが自分でやり切ったことで、嫌いだった野菜を自然と口に運んだり、回数を重ねることで味に慣れて食べられることがあります。
子どもの好奇心を伸ばしてあげたい。料理が好きなら、包丁を使わせてあげたい。
でも、子ども用の包丁ってどうやって選べばいいの?いつから包丁を持たせていいの?
1993年にオープンし、料理研究家の坂本廣子が提唱した体験型の子ども料理教室「キッズ・キッチン」を開講。
食べることはただ命の維持という役割だけでなく、心と体を育てる文化であり、幼児期から高齢期まで人生の四季を豊かに支える食文化を大切に伝えている。
創立者である坂本廣子さんは、サンクラフトの台所育児を監修。30年以上、食育実践のためのツールとして愛され続けている。