お気に入りのベーカリーがもっと好きになる、パン作りが楽しくなる!

パンとお菓子の知識

もっとパンが好きになる!パン用語

きめが細かくフワフワの食パン、皮がパリっと中はムチッとしたバケット。ライ麦や穀物が沢山入った噛みしめるほど味が出るドイツパンなど。最近のパンは種類も豊富です。
ベーカリーやシェフの個性が光るパンをもっと楽しんだり、おうち時間で作るパンの更なるステップアップにも役立つ情報を集めました。

パンの基礎用語「クラムとクラスト」

クラム(crumb)

直訳ではパンくずやパン粉の意味を持っていますが、パン用語として使われる場合はパンの内側のことを意味します。食パンでいう白い部分です。
「クラムのキメが細かい」
「クラムがしっとりしている」
「もちもちのクラム」
プロのシェフは焼きあがったパンをカットし、理想のクラムになっているかをチェックします。

クラスト(crust)

直訳では外皮という意味になりますが、パンの外側の茶色い部分のことです。
食パンでは耳の部分です。美味しそうな焼き色が着いた部分でカリッとした食感が魅力ですね。
ハイジの白パンと呼ばれるパンでも、もちろんクラストはあります。

すだち

パンをスライスした際に見える気泡(=す)のこと。大きさや形、細かさなど、パンの種類によって理想の「すだち」は変わります。
「すだちがいい」
バケットには大きめのすだちが現れたものが多いですね。

クラムとクラストとすだちのバランスは美味しいパンの大きな決め手となります。この用語を知っているとベーカリーやシェフのこだわりが、より深く理解できそうですね。

バケットの顔となる「クープとエッジ」

クープ(coupe)

フランス語で「切ること」という意味があります。パン用語ではバケットに代表されるフランスパンやカンパーニュの生地の表面の「切り込み」を意味します。
フランスパンなどクープが入っているパンは、窯に入れる直前にクープを入れます。クープを入れたパンは焼いて膨らむときに大きな割れ目となって焼きあがります。
クープナイフは名前の通りクープを入れるためのナイフです。

クープナイフ

クープを入れる理由

  1. 焼いた際にパン生地を膨らませ、火の通りをよくする
    食パンやロールパンなどは油脂分や卵を含んでいるので伸びやすく、そのまま焼いてもよく膨らみます。
    しかしシンプルな生地(小麦粉・水分・イースト)のハードパンはそのまま焼くと膨らむ前に焼き固まってしまいます。そこでクープを入れて焼くことで、生地中の水分が蒸発するときに生地が伸び、パンを膨らませます。
    クープから水分が蒸発するので火の通りがよくなり、美味しいハードパンになります。
  2. 均一にパンが焼け、見た目の良いパンになる
    クープが入っているとバランスよく水分蒸発が促され、パン生地が均等に膨らみます。クープが入っていないといびつに裂けて見栄えが悪くなります。
    ベーカリーのバケットは、クープが均一に入っているので見た目の良い仕上がりになっています。

エッジ

クープが入ったバケット生地の表面は窯の中でめくれ立ち上がり、少し黒くなるくらいの焼き上がりになります。「エッジ」はこの立ち上がった部分の事で、パンの成形・発酵状態・焼成(しょうせい)の条件で仕上がりが大きく異なります。
エッジがしっかりと立ったバケットは香ばしく、ハードパンらしい食感も楽しめます。

さいごに

パンは知れば知るほど奥が深いもの。
用語を知ることで、シェフたちのこだわりがより深まるきっかけとなります。

お店のパンも、おうちで作るパンもより美味しく楽しめるきっかけとなりますように。

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